お父さんのバックドロップ 宇梶剛士 中島らも 李闘士男 神木隆之介 南方英二 南果歩 アミューズソフトエンタテインメント 2005-04-22 売り上げランキング 5,634 Amazonで詳しく見るby G-Tools |
お父さんは「世界一強い」なんて息子にとっては最高!
大阪のローカルプロレス団体「新世界プロレス」の看板レスラー下田牛之助と、レスラーである父親が嫌いな息子との笑いあり涙ありの感動の物語。
設定を聞いたら、大体のあらずじがわかりそうなベタなストーリーだけど、この作品では、脚本、キャスト、衣装、美術、が特に素晴らしい。また物語設定である80年代を忠実に再現するだけじゃなくて、造り手の遊び心が随所に散りばめられて笑わせてくれる。
キャ ストでは宇梶剛士が「かっこわるいけどかっこいい」お父さんを好演している。こういうデカイ男を演じられるのはこの人以外にはいないんじゃないかな。 チャンバラトリオリーダーの南方英二のトボケたじいちゃん役も最高。作品の重要な部分を担う子役も良い、特に息子役の神木隆之介くんの存在感 と演技がすごい。あと、うちのCMの声をやってくれた「コング桑田」さんが、ロートルレスラー役でいい味だしてました。
衣装・ 美術では、いじめっ子のTシャツが「BIGI」じゃなくて「BIG1」だったり、新世界プロレスの練習着のブランドが「SSK」ってのもかなりツボ を押さえている。極めつけは、南果歩演じる焼肉屋「金剛軒」。焼肉(ホルモン焼)の強烈なニオイと、いたるところさわると脂でヌルっとしそうな店内の小道 具がリアル。また、おかみの衣 装はヒョウ柄どころか「ヒョウ顔」だったりと大阪のオカンのセンス全開。
とにかく、作品中のすべてのシーン一つひとつに一切の妥協がない、造り手側の情熱が伝わる素晴らしい作品。
感動しました。