BS世界のドキュメンタリー BS20周年選 シリーズ ユーゴスラビアの崩壊
6月14日 から6夜連続でBS1 24:00~25:00で放送しています。
昨夜の2話まで、眠い目をこすりながらみたんですがこれはすごい。
宗教とか人種とかそういうことではなく、セルビアの指導者として表舞台に立った、ミロシェビッチという怪物を中心に、いかにして内戦に向かって国内が分裂していったのかが、実際の当時の指導者、首謀者、関係者の証言をもとに事実がひとつひとつ積み上げられ、検証されています。
宗教、人種、各共和国の遺恨の歴史など、どれも戦争が起こったきっかけであったことは確かだが、それらを利用した、各共和国の指導者間の謀略や政治的な駆け引き、だれがどのようにして、この内戦を主導していったのかがはっきりとわかります。
そもそも、GEROPPAがユーゴの事に強く興味をもったのは、故:米原 万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な真実 」という傑作があって、この物語3部作のうちの1作「白い都のヤスミンカ」が強く印象にのこったのがきっかけでした。
主人公の少女ヤースナが語る故国ユーゴスラビアの首都ベオグラードの情景が息をのむように美しく、当時はまだユーゴスラビア連邦でしたが、内戦で破壊し尽くされた失われた国がよりいっそう悲劇的に対比され、なんでかの国にあのような惨劇がおこったのかを知りたくなったのです。
角川書店
売り上げランキング: 3364
どのような悲劇がおこったのかを知るには、この衝撃的な作品が必見です。
「ブコバルに手紙は届かない 」
激戦地ブコバルでの戦闘がえがかれた映像作品。
売り上げランキング: 70324
戦争と「民族」に引き裂かれる人々
ユーゴスラビア連邦の歴史を知るには「石の花」がオススメ。名作ですね。
フィクションですから、史実としてはアレですが、作品としての芸術性がすばらしい。