今日は息子の16回目の誕生日です。
親がいうのもなんですが、いい息子であります。
親の勝手で離婚して、母親がいない家で、なにひとつ行き届かないのに、文句ひとつ言うわけでなく、まじめにガッコにも通い、悪さをするでもなく、親に心配のひとつもかけず、一生懸命勉強しています。
誕生日のごちそうたち(買ってきたものばかりだけど)
ワインはいただきものですが、かなり上等なカリフォルニアワインですよ。
ブリュワー クリフトン ピノノワール ”マウント・カーメル” サンタリタヒルズ 2005
息子のリクエストプレゼントは「無印良品 体にフィットするソファ」です。
これなかなかいいですね。
えーっと、これは息子の誕生日毎に思うんですが、自分が16歳の頃はどうだったろうと思い返してみますと、まぐれで合格したけっこういい学校(全寮制の遠いところにある学校)を、わずか半年で退学し、家で受験勉強(してなかったけど)中でした。
全寮制の男子校だったんですが、退学した理由は、いわゆる寮の先輩と上下関係の厳しさに、なじめなかった(いわゆる理不尽な先輩たちの要求に、反抗しまくって、ほとんど収拾がつかなくなってたってことですね。)など、いろいろとイヤになってど、たくさんの中学の友人や彼女がいる地元の高校で、のんびり高校生活を送りたかったんですよね。
で、実際退学して地元に帰ってみると、友人たちは、高校であたらしい友達がたくさん出来てて、なんだか微妙に距離感を感じる。
遠く離れて寮生活を送るうちに、疎遠になっていく一方だった彼女には、どうやら新しい彼氏が出来たらしい。
どんどん前に進んでいく、まわりと、立ち止まったまま進めない自分。だんだんと取り残されていく焦燥感と疎外感とから、バイクにケンカに深夜徘徊などなど、悪いこともたくさんしましたから、親には心理的、経済的な負担をかけまくってました。(両親には本当に申し訳ないことをしました。)
そんなふうで、ありあまるエネルギーの向かうべき方向を見失い、あちこちぶつかっては傷だらけになっていたのが16歳のころの自分でした。
そんなとき、ふと深夜のラジオから聞こえてきたのはRCサクセションの「スローバラード」 。
昨日は車の中で寝た
あの娘と手をつないで
市営グランドの駐車場
二人で毛布にくるまってカーラジオから スローバラード
夜露が窓をつつんで
悪い予感のかけらもないさ
あの娘の寝言をきいたよ
ほんとさ 確かにきいたんだカーラジオから スローバラード
夜露が窓をつつんで
悪い予感のかけらもないさ
僕ら、夢をみたのさ
とても、よくにた夢を
なにか、わかりやすいメッセージがある歌詞ではないのですが、清志郎のハイトーンの声にのって、この曲が心にすうっと入ってきて、泣きながら、でも笑ってたのを思い出します。
友達も、好きな女の子も、自分も変わっていくかもしれないけど、そのとき語り合った言葉は変わらないし、一緒に見た夢は変わらない。
このとき「わかった」と思ったんじゃないかな。未来は自分でつくることが出来るんだとしたら、夢は現実になるんだってことを。
見た目にはわからないけど、いろいろと息子も悩んでいることでしょう。
いい息子であることは、もちろんうれしいけど、バカやって、ぶつかって、悩んで、悔しくて、泣いて、笑って欲しい。16歳の感性でなければ得られない感動を数多く体験してもらいたいと思います。
ということで、16歳の頃の父から、今16歳の息子に、この曲をプレゼント。
USMジャパン (2008-12-17)
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