いまさらながらですが、「私の頭の中の消しゴム」です。
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不覚にも号泣してしまいました。
「不覚にも」なんていうとアレですが、映画・ドラマ・小説・マンガに至るまで、ふつうにしょっちゅう泣かされているGEROPPAです。
人は、憎しみや悲しみを忘れることにより、喜びを知り幸福になることができます。
でも、人は、愛する事を忘れてしまったとき、すべてが失われてしまう・・・。
愛する夫が、今日仕事から帰ってきたときに、その名前を、顔を、すっかり忘れてしまっているかも知れない・・・。
明日の朝、目覚めたときに、愛する妻は、自分の顔を、名前を、すっかり忘れてしまっているかも知れない・・・。
こんな悲しくて残酷な現実、とうてい受け止めることなど出来ないですね。この映画は、そんな、若年性アルツハイマー病におかされた、恋人達(夫婦)の切なく悲しいラブストーリーです。
しかし、韓国映画は、こういうストレート剛速球ど真ん中にずどーんと泣かせるの作らせるとうまいですね。わかっちゃいるけど、やられてしまう。
良かったのは、主役のソン・イェジンとチョン・ウソンの2人、魅力的です。
チョルス役のチョン・ウソンの、たくましくワイルドながらやさしいくて寂しそうな瞳、スギョン役のソン・イェジンの、チョルスへの、ひたすらまっすぐで、一途な愛表現もいい。
これが、日本映画だと、まどろっこしくも、めんどうくさい恋愛成就までの駆け引きなど、余計な部分がスッキリない。(いいところでもあるんですけどね)
しかし、この映画、脇役が、ダメですね。
主役はストーリー運びがあるので、ある程度ベタにならざるを得ないところはあります。しかし、脇役で質感を上げるという手法をぜひ取り入れていただきたい。
これじゃ、主役の二人以外は、大工の棟梁、医者、元不倫相手とか、男性の脇役達は次課長の河本、お母さん、妹、同僚のハデな女、などなど、女性配役は友近だけでもたいして変わらない。
あと、ラストのコンビニのシーンでは、出会いのシチュエーション(コーラ)に反応して欲しかったなというのが個人的な感想です。