波よ聞いてくれ(1)沙村広明

沙村広明の「波よ聞いてくれ①」読みました。

もうこれ今期(って始まって1週間だけど)最高傑作です!

作者はエログロ畑出身で、代表作「無限の住人」は、不死の浪人剣士と父の仇を討つ娘とその人間離れした敵たちとのバイオレンス時代劇の傑作でしたが、本作は、作者曰く「いい年なんでエログロを封印した作品」だそうでテーマは「ラジオと恋愛」とのことです。

しかしまぁなんというかこの作品、会話劇としてすごく面白いです。特に主人公の女性「鼓田ミナレ」のキャラが最高。
大酒飲みで奔放で恋愛体質なのに男運なくて頭はキレて口もたつが行動は支離滅裂な主人公が、酒場で自分を振ったうえに詐欺まがいで金まで盗られた失恋相手のグチをたまたま居合わせたラジオのディレクターに録音されて放送されたのがきっかけで起こるドタバタ劇。

1巻では、主要な登場人物(みんな癖があってまともじゃない)がでてこれからいろいろ話が始まっていきそうというところまでなんですが、まぁとにかく面白いです。同じ北海道ってことでは、かなり個性の強すぎる登場人物が集まった佐々木倫子の「チャンネルはそのまま」のラジオ版って感じにも期待しつつ2月発売の2巻が待ち遠しくてたまらないので、Amazonで予約してしまいました。

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンKC)
沙村 広明
講談社 (2015-05-22)
売り上げランキング: 1,667
波よ聞いてくれ(2): アフタヌーン
沙村広明
講談社 (2016-02-23)
売り上げランキング: 379
無限の住人 コミック 全30巻完結セット (アフタヌーンKC)
沙村 広明
講談社
売り上げランキング: 10,142
動物のお医者さん全12巻 完結セット (花とゆめCOMICS)
佐々木 倫子
白泉社
売り上げランキング: 10,087

村上春樹作品は味覚障害者が味わう高級料理?

村上春樹さん「1Q84」100万部 引用本にも波及

1Q84 BOOK 1
1Q84 BOOK 1

posted with amazlet at 09.06.19
村上春樹
新潮社
売り上げランキング: 1
おすすめ度の平均: 4.0

3 「好奇心」だけが、この作品を存在させている
4 音楽を聴いているように、そして流れさっていく
3 おもしろくないのはなぜ?私が年をとったから?
5 孤独な我々が紡いでいく物語
5 ほしいです。

この100万人、正確には上下巻合わせてだから、50万人だけどすごいね。
でも、「ノルウェイの森」は460万部だったらしいから、まだまだ売れるかもです。

GEROPPAは、以前に味覚障害になってたことがあったんですが、その時期、やけになって無理に高級料理を食べたときの感じが、村上作品の読後感とそっくり。

厳選された素材と、料理人の技術と経験と情熱のこめられた料理とワイン。
どんなにおいしいものを食べても、残念ながら味覚は反応しません。当然だけど・・・。

週末の高級料理店、みんなが特別なごちそうを食べ、幸福そうな顔をしているなかに、そこには居てはならない人間と、すごくおいしいであろう料理。

そんな感じ。

アリスにお願い@岩館真理子

GEROPPAには、2つ違いの妹がおりまして、コレが読んでた「マーガレット」よく盗み読みしてたもんです。

なかでも好きだったのが岩館真理子が描く、どこか「ぽぉ~っ」としたヒロインが主人公の「ふくれっつらのプリンセス」や「ガラスの花束にして」「チャイ夢」なんかの作品。
 
この作品は、岩館真理子にしては、とても怖くて、そして大好きな作品です。

アリスにお願い (YOUNG YOU特別企画文庫)
岩館 真理子
集英社
売り上げランキング: 168316
おすすめ度の平均: 5.0

5 初めて心うたれた本
5 最高の岩館作品
5 岩館真理子にハマるきっかけ

岩館真理子ファンサイト「冷蔵庫にパイがひとつ」

5年前、川べりの小屋を土砂崩れが襲い、中にいた女の子たちが亡くなった。
その事件の秘密を握るのは美名子とアリス。
両親を亡くした美名子は、事件で死んだ江利子の家に引き取られている。そしてアリスは美しくわがままで、皆があこがれる、女王様のような女の子。
事件の真相はいったいどんなものだったのか。

初めて会ったときからずっとアリスにこだわりつづけてきた美名子。実はアリスのほうも同様だった。
二人の少女の思惑がからみあい、ぶつかりあい、恐ろしくも美しい物語が展開されます。

人は、多少はあるにせよ、誰にも言えない秘密や、そして罪を背負って生きています。

あまりにも罪深いことを長いことやってると、その罪の重さに耐えかねて、罪に対する感性を分厚いふたで覆い、罪を罪とも思わない大悪党に変わったりするもんです。官僚、大企業のトップ、ヤクザなんてのが、しょっちゅうつるんでるのは、このへんのシンパシーが共鳴しあってるんでしょうね。

少女というものは、少女であるとき、ほかの誰よりも罪を背負い感じているのではないでしょうか。少女の存在自体が罪であるといっても間違いじゃない。

アリスの美しさは、美名子にとって、大変な罪だったのです。

美名子は、アリスの罪に対し罰を与えようとし、そして自ら罪を犯した。アリスは自分の罪を知り、美名子の罪を自分の罪とすることにより、免罪されようとしたのかも知れません。

しかし物語はそれだけでは、終わらなかった。
美名子は自身の罪を認め、共犯者であるということで、危うくも強く結ばれていた二人の関係は、バランスを失い、そしてアリスは・・・。

絵がとても印象的で、胸に花をたたえ、冷たい水面を静かに流れるアリスの姿がとても美しく、まるでミレイのオフィーリアのようです。

「BS世界のドキュメンタリー BS20周年選 シリーズ ユーゴスラビアの崩壊」が面白すぎる

BS世界のドキュメンタリー BS20周年選 シリーズ ユーゴスラビアの崩壊

6月14日 から6夜連続でBS1 24:00~25:00で放送しています。
昨夜の2話まで、眠い目をこすりながらみたんですがこれはすごい。

宗教とか人種とかそういうことではなく、セルビアの指導者として表舞台に立った、ミロシェビッチという怪物を中心に、いかにして内戦に向かって国内が分裂していったのかが、実際の当時の指導者、首謀者、関係者の証言をもとに事実がひとつひとつ積み上げられ、検証されています。

宗教、人種、各共和国の遺恨の歴史など、どれも戦争が起こったきっかけであったことは確かだが、それらを利用した、各共和国の指導者間の謀略や政治的な駆け引き、だれがどのようにして、この内戦を主導していったのかがはっきりとわかります。

そもそも、GEROPPAがユーゴの事に強く興味をもったのは、故:米原 万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な真実 」という傑作があって、この物語3部作のうちの1作「白い都のヤスミンカ」が強く印象にのこったのがきっかけでした。

主人公の少女ヤースナが語る故国ユーゴスラビアの首都ベオグラードの情景が息をのむように美しく、当時はまだユーゴスラビア連邦でしたが、内戦で破壊し尽くされた失われた国がよりいっそう悲劇的に対比され、なんでかの国にあのような惨劇がおこったのかを知りたくなったのです。

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
米原 万里
角川書店
売り上げランキング: 3364

どのような悲劇がおこったのかを知るには、この衝撃的な作品が必見です。
「ブコバルに手紙は届かない 」
激戦地ブコバルでの戦闘がえがかれた映像作品。

ブコバルに手紙は届かない [DVD]
アイ・ヴィ・シー (2002-08-25)
売り上げランキング: 70324
おすすめ度の平均: 4.0

4 戦争と「民族」に引き裂かれる人々

 ユーゴスラビア連邦の歴史を知るには「石の花」がオススメ。名作ですね。
フィクションですから、史実としてはアレですが、作品としての芸術性がすばらしい。

石の花 (1) (講談社漫画文庫)
坂口 尚
講談社
売り上げランキング: 19016

深夜食堂@阿部夜郎

ビックコミックオリジナルに連載中の作品

GEROPPAの昼食のローテーションのひとつ「ラーメンショップ 森松店」に行くのは、この作品を最新号で読むためでもあります。

深夜食堂 1 (ビッグコミックススペシャル)
安倍 夜郎
小学館
おすすめ度の平均: 5.0

5 理想の店主?!
5 訳アリな店の主人と織り成す現代の人情物
5 あってほしい、いや、きっとある!
5 メニューはこんだけ。
5 きのうのカレー

深夜食堂は営業時間は午前零時から朝の7時頃まで。メニューは豚汁定食にビール、酒、焼酎・・・それだけ。
あとは勝手にちゅうもんしてくれりゃあ、できるもんなら作るよ。

という、一見訳ありげなマスターがやってる、新宿の裏通りのちいさなお店。

ちなみに、1巻の目次はこんな感じ

第1夜 赤いウインナー
第2夜 きのうのカレー
第3夜 猫まんま
第4夜 しょうゆとソース
第5夜 牛すじ大根玉子入り
第6夜 納豆
第7夜 焼き海苔
第8夜 たらこ
第9夜 カツ丼
第10夜 ナポリタン
第11夜 ポテトサラダ
第12夜 キューリのぬか漬け
第13夜 スイカ
第14夜 ラーメン

箸休め カツカレー

このメニューとそれにまつわる人間模様が一話完結で語られます。

この目次みたらわかりますが、どれもこれもうちでも食べられるような、どこにでもある普通のメニューです。

客も、うちで食やぁいいものを深夜にわざわざ食堂で食べるんですから、
第14話のラーメンに至っては、札幌一番みそラーメンと明星チャルメラですからね。

それでも、深夜食堂に夜な夜な現れては、毎回同じもの注文するわけで、当然そのメニューには、それぞれの登場人物にまつわる物語があるわけです。

食べ物って、一回好きになってしまうと、それが多少古くさくなっても、他人からは決していいといわれないものでも、へんな味付けだったり食べ方だったりしても、その人にとってはいつも最高のごちそうなんですよね。

単に食欲を満たすものなんじゃなくて、空っぽの心をあったかく満たしてくれる。冷えきった気持ちをあったかく包んでくれる。大好きな人が近くにいるような気持ちにさせてくれる。

そういうものが深夜食堂にいくと食べられる。

うちの近所にもほしいなぁ、深夜食堂。

富士日記@武田百合子

川上弘美さんが、エッセイゆっくりさよならをとなえる」の中でもイチオシされてた本です。

作家の武田泰淳氏の妻の武田百合子さんが、昭和40年代に夫と過ごした富士山荘での生活を記した日記です。

誰に読ませるでもなく、日々の出来事を記録するための文章に、これほどの感動をうけるというのはどういう事なんでしょうね。

読み進むほどに、作者(記録者)の記す一日いちにちが、ほんとうに生き生きと伝わって、作者をとりまくその生活の中に、まるで自分も常によりそっているような、そんな気持ちになります。

まだ、上巻を読んだだけなんですが、下巻では、ご主人が病に倒れて・・・ということになるようです。こんなに感情移入してると、読み進むのがちょっと怖いなぁ。

富士日記〈上〉 (中公文庫)
武田 百合子
中央公論社
売り上げランキング: 37939
おすすめ度の平均: 5.0

5 気ままで、飾らない。理想的な生活
5 足が地に着く。
4 淡々と。
5 奇跡のような
5 日記といえば、、、

百億の昼と千億の夜@光瀬龍

先日、萩尾望都のマンガのほう の記事を書きましたが、ついでに原作も読みました。
過去にも読んでるのですが、なにぶん30年前のことですからね。

改めて読んで感じたのは、作品から感じる熱というかエネルギーというかそういうものです。突き動かされるような衝動で一気に書かれたんじゃないかなぁ。

神とは? 最期の審判とは如何に、なぜに神は裁きを行うのか。
末法の世に救いをもたらすとは如何に、なぜ座して末法の訪れを待つのか?

宇宙とは 、神の棲む世界とは、宇宙の内側があるとすれば外側には何が?

人とは 、人は常に争い、危機に恐れおののき、それによる破滅を繰り返す。

シッタールタ(ブッダ)、イエス、ソクラテス、哲学は、宗教は、人の知恵は、人を救うのか?

阿修羅王は、その答えを知るものを探し、遙かな時空をさまよう。 そして

とつぜんはげしい喪失感があしゅらおうをおそった。進むもしりぞくもこれから先は一人だった。すでに還る道もなく、あらたな百億の、千億の日月があしゅらおうの前にあるだけだった。

これは、息子に読ませてみよう。

 

百億の昼と千億の夜 (ハヤカワ文庫 JA (6))
光瀬 龍
早川書房
売り上げランキング: 12877
おすすめ度の平均: 4.5

5 忘れられない一冊
5 何が驚いたかって
2 残念、私の求めるSF像とは合わなかったようです。
5 宗教に興味を持ったきっかけ
5 金字塔

モデル失格 幸せになるためのアティチュ−ド@押切もえ

押切もえちゃんの本です。
 

モデル失格 ‾幸せになるためのアティチュード‾ (小学館101新書 24)
押切 もえ
小学館
売り上げランキング: 1727
おすすめ度の平均: 3.5

4 キラキラ、したいね。
4 読みやすい
4 モデルの常識を覆すための彼女の努力が垣間見れる。中高生・成人以前の人が読むと勇気をもらえる本。
5 モデルの食べ方とは・・・
4 明るい友達と話した後のよう

 
 
GEROPPAは、お昼は弁当派。
 
にぎやかな会社の休憩室で、女子たちに混ざって、加齢臭を身にまとったおっさんがひとり、とっても楽しいひと時です。
 
そんな楽しいお昼時のある日、いっしょに弁当食べてた後輩の(女子)Kちゃんが「GEROPPAさん,
この本絶対面白いですよっ。」って貸してくれた本です。
 
 
これは、多分GEROPPAだけではないと思うのですが、世の男性たちって、「モデル系の女性ってちょっと苦手やねん」って人多くないですか?
 
なんかこう、キレイすぎるんでしょうね?デパートの婦人服売り場にいるおっさんみたいな感じ?めっちゃアウェーって感じになって、なんか落ち着かないんですよね。
 
でも、この押切もえちゃんは、最初見たとき「おっ」って思ったの覚えてます。
完璧なモデル顔とはちょっと違って(これは本人も本の中で書いてますが)いわゆるファニーフェイスで、それでもすごくキレイなんだけど、なんかまわりにいてもおかしくないって身近な感じがしたんですね。
 
「英語でしゃべらナイト」なんかで、いろんな海外スターに英語でインタビューとかしてるのを見ると、「頑張ってるやんかぁもえちゃん」と彼女に対しては、ずっと概ね好印象でした。
 
 
でもって、本を読んでみると「もえちゃん、めっちゃポジティブやんか」って再認識です。
 
内容はというと、「とってもポジティブな、もえちゃんだけど、もえちゃんみたいにポジティブに生きるにはどうすればいいのっ?」ていう女子に向けて、こうすればいいよってことが、本人の挫折や体験を例に具体的に書かれてます。
 
挫折から何度も立ち上がった体験や、弱点を逆に生かす戦略や考え方には、もちろん女子力ゼロ加齢臭ただようオヤジのGEROPPAにも、勇気をあたえてくれるような内容や言葉がいっぱい。
 
こりゃ、元気がなくなったときや、心が折れそうになったときには、手にとって「よしっ!あたしもガンバルぞ!!」って気持ちになるのは間違いありません。
 
販売部数10万部だそうですが、納得です。

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百億の昼と千億の夜@萩尾望都

百億の昼と千億の夜@萩尾望都
 
先日、阿修羅展に行ったことは書きましたが、GEROPPAの阿修羅との出会いは、32年前のこの作品です。
 

百億の昼と千億の夜 (秋田文庫)
光瀬 龍 萩尾 望都
秋田書店
売り上げランキング: 12594
おすすめ度の平均: 5.0

5 永遠なる時の果てに
5 ユダに滂沱
5 会いたいって思いながら会えずにいる王へ。。
5 萩尾望都、少年誌デビューの記念的SF作品
5 文明の意味をSF的に読み解くと・・・

 
少年チャンピオンに連載されていたのをリアルタイムで読んでました。
 
当時、中学1年生の少年GEROPPAに、哲学、宗教の世界への扉を開いてくれた作品で、この後の思想体系(ってほどりっぱんもんじゃないけど)に大きな影響を与えた作品です。
 
事実このあとしばらく、この作品の原作の光瀬龍や小松左京、星新一、筒井康隆、眉村卓とかのSFばっかり読んでました。
 
また、作品の主人公である、阿修羅(鬼神だが、本作では少女の姿で描かれている)には、色々な感情を含んだ深い思れをもつようにもなったわけで、阿修羅像を見るために、奈良に行ったり、つい先日も、東京まで行って見るんだから相当なものです。
 
たぶん、阿修羅展来てる人、この作品の影響受けてるひと多いと思いますよ。(たしかめてないけど)
 
こんな作品が「アフリカゾウが好き!」なんていって、皮のかぶったチ○コひぱってるマンガといっしょに、2年近く連載されるんですから、当時の少年マンガ誌はミラクルだったんですね。
 
余談ですが
 
しかし当時の少年チャンピオンすごいですね。
発行部数は200万部、なんとあのジャンプを抜いて、少年誌ではトップだった時期です。
 
1977年9月5日 37号 の目次です。
 
 青春I・N・G (芳谷圭児・やまさき十三) No.3 スーパー・カーとビフテキ
 ドカベン (水島新司 )
 ゆうひが丘の総理大臣(望月あきら)第26話 ほんとは恐ろしいのに!!
 がきデカ (山上たつひこ)原始生活はつらい!!
 ブラックジャック(手塚治虫)第186話 アヴィナの島
 マカロニほうれんそう(鴨川つばめ)第17話 祭ですわん!!
 750ライダー(石井いさみ)キャプテン感激
 百億の昼と千億の夜(萩尾望都・光瀬龍)第三章 梵天 帝釈天
 月とすっぽん(柳沢きみお)クソッタレ住職め〜!!
 しまっていこうぜ!(吉森みき男)
 くたばれ!とうちゃん(とりいかずよし)第13話 月夜の晩も・・・・
 花のよたろう(ジョージ秋山)戦いすんで・・・
 チョッキン(吾妻ひでお)海ってこわい!
 エコエコアザラク (古賀新一)呪われた先生
 ウル (石川球太)第51話大停電SOS
 http://midori.bandaisan.jp/image/jpg/manga/small_h180/1977_9_5_37ch.jpg
 
いやぁ~たしかに豪華執筆陣です。
ドカベン、ガキデカ、ブラックジャック、マカロニほうれんそう、750ライダー、etc
漫画史に残るキラ星のような名作の数々がこの時期同時連載されてたんですね。

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動的平衡~生命はなぜそこにやどるのか@福岡伸一

GEROPPAお気に入りの、福岡伸一先生の新刊です。
 

動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか
福岡伸一
木楽舎
売り上げランキング: 99
おすすめ度の平均: 4.0

3 『教祖』に化ける可能性は杞憂か?
5 生命に感じる諸行無常
5 生命について、今一度考え直してみる良い機会をくれた良書
4 啓蒙的良書
5 学者の役割をよく果たしている本

 
本作は、雑誌ソトコトの「エレメント・フラグメント・モーメント−等身大の科学へ−」、ダイナースカード会員誌「シグネチャー」の連載内容を加筆・再編集したものであり、散文的な内容であり、氏の他の著作と重なる内容の部分も多です。
 
とはいいつつ、福岡伸一の哲学的で美しい文章は、あいかわらずで、さらにダイエットの誤った知識を、分子生物学者の立場からばっさりと斬りすてる第3章なんかは、女性にもぜひ呼んでもらいたいし、十分に楽しめると思います。
 
  【目次】
 
  プロローグ ——生命現象とは何か
 
  第1章 脳にかけられた「バイアス」 ——人はなぜ「錯誤」するか
 
  第2章 汝(なんじ)とは「汝の食べた物」である ——「消化」とは情報の解体
 
  第3章 ダイエットの科学 ——分子生物学が示す「太らない食べ方」
 
  第4章 その食品を食べますか? ——部分しか見ない者たちの危険
 
  第5章 生命は時計仕掛けか? ——ES細胞の不思議
 
  第6章 ヒトと病原体の戦い ——イタチごっこは終わらない
 
  第7章 ミトコンドリア・ミステリー ——母系だけで継承されるエネルギー産出の源
 
  第8章 生命は分子の「淀み」 ——シェーンハイマーは何を示唆したか
 
  あとがき
 
 
驚いたのは、福岡氏がライアル・ワトソンの近著2作の翻訳を行っていたこと。本作内でも、デカルトの生物機械論(いわゆるカルティジアン)のアンチテーゼとしてワトソン氏の著作を紹介している。
 
ライアル・ワトソンは、超常現象についてや、百匹目のサル現象の創作などで、とかくあやしいおじさんとして取り上げられてますが、GEROPPAは大好きなんですよね。代表作「生命潮流」は、もっとも影響を受けたいくつかの本のひとつです。
 
そういわれてみると、福岡伸一の中にワトソンと重なるニューエイジャー的な思想が見えてくるような気がします。
ワトソン氏作、福岡氏訳の「エレファントム思考する豚」(邦題)は、年内に発売されるらしいので、こちらも楽しみです。
 

生命潮流—来たるべきものの予感
木幡 和枝 Lyall Watson
工作舎
売り上げランキング: 104497
おすすめ度の平均: 2.5

4 数字化できないことの、夢の力。
1 100匹目のサルの嘘
1 ファンタスティックに歪められた御都合主義の超科学
4 ライアル・ワトソンの主著

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