できそこないの男たち@福岡伸一[光文社新書]

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福岡伸一さんの文章は、生命の歴史を語る壮大な叙事詩であり、科学的でありながらも、文学的なそれを超える美しさにあふれています。

その美しさは、本書で語られた、DNAを一冊の書物(ヒトをとらえてはなさい秘密の書物)にたとえた、その書物が持つ秘密の力に彩られているからなのかもしれません。

できそこないの男たち (光文社新書 371)
福岡伸一
光文社
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私たちは、もっぱら自分の思惟は脳にあり、脳がすべてをコントロールし、脳はあらゆるリアルな感覚とバーチャルな幻想を作り出しているように思っているけれど、それは実証さたものではない。消化管神経回路網をリトル・ブレインと呼ぶ研究者もいる。しかしそれは脳に比べても全然リトルではないほど大がかりなシステムなのだ。私たちはひょっとすると消化管で感じ、思考しているのかもしてないのである。人間は考える葦(あし)ではなく、考える管なのだ。

なんとも、食いしん坊のGEROPPAには、すごく腑に落ちる説ではありますが。

生物学って?難しくないの??ってかたもおもしろいのでぜひ読んで欲しいですね。
特に、完全なる生命である女性のために、せっせと色を運ぶできそこないの男たちにこそ。

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