生きる歓び@橋本 治 【cafe de なもし 道後商店街】

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背表紙の一文を抜粋。

なんでもない「ふつうの」人々が生きる、ごく「ふつうの」の人生。そのささやかな歓びと淡い哀しみを切々と描く短編集。

橋本治自身が、自著の解説を書いているのもおもしろい。

ここには、「生きることに対する積極的な歓び」というようなものはない。九編に共通するものは、ある種の「あきらめ」である。
 (略)
あきらめの美しさ、あるいはまた、あきらめの静けさというものが、九作品には共通してみられる。あきらめて生きるのではない。「あきらめることを静かに受け入れて、生きる歓びというものは、その後にゆっくり現れるものだ」

生きる歓び
生きる歓び

posted with amazlet on 07.04.27
橋本 治
角川書店 (2001/02)
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ふと、喫茶店の隣の席の二人おばさん(ひとりは「まいこちゃん」らしい)の話に聞き耳を立ててみる。(伊予弁ですよ)

「あのな、まいこちゃん。昨日な、ベランダで履くツッカケがね、300円でええのがあったんよ」
「へぇ、そう。わたしな、昨日、新立の方から帰ったんよ」
「ああそぉ、で、その300円のツッカケ、みえちゃんもええなぁゆうてな、黄いろいツッカケ」
「そうそう、土手との間に、白いモッコウバラがきれいに咲いとってな、黄いろはちがうけどね、白は、いい香りがするんよなぁ」

何を話し込んでいるのかとき聞いてみれば、話題はまったくかみ合ってないながら、なんだか微妙につながってるみたい。

もちろん、このおばさん二人にも、一人ひとりの「生きる歓び」の物語があるのだろうと思う。

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